YM2151(FM Operator type - M、OPM)は1983年にヤマハ(1983年当時は主に使用されていたヤマハという名称はブランド名で法人名は日本楽器製造)が同社のMSXパソコン向けとして開発した4オペレータ、同時発音数8音のFM音源IC[1]。同社製MSX専用シンセサイザー拡張ユニット「SFG-01(1983年)」に搭載された。 その後80年代中盤~90年代前半にかけて多くのアーケードゲーム基板に採用され、家庭用ではX1/X1turboシリーズの拡張ボード、それを内包したX1turboZシリーズ、X68000などに搭載された。パッケージは24ピンDIP。既に生産は終了している。
音声はデジタル出力であり[2]、アナログに変換する際はステレオ対応D/AコンバータのYM3012[2]、モノラル出力とする場合はYM3014など[要出典]と組み合わせて使用する。
動作クロックとして本来は3.58MHzを与える仕様になっているが[2]、X680x0シリーズでは4MHzが与えられていたように多少この値を外れていても動作した。この場合、本来とは違う音程の音を発声する。このような環境の場合、YM2151の内部レジスタに与える音程パラメーターを調整して本来の音程で発声させる必要がある。しかしこの音程の調整を行った場合、3.58MHzを与える環境で発声させた音と完全に同じ物が出力される保証はない。[要出典]さらにコンピュータの周辺ICとしては異常に動作が遅く、プログラマは使用に苦戦した(YM2203も同様)[3]
アーケードゲーム機ではマーブルマッドネス(1984年)に代表される米アタリのSystem I基板が初めて[要出典]使用し、日本ではセガのシステム16をはじめX-BOARDやY-BOARD、ナムコ(後のバンダイナムコエンターテインメント)のシステム86、SYSTEM I、SYSTEM II、SYSTEM21、コナミ(後のコナミアミューズメント)のTWIN-16等アーケードゲーム機のシステム基板に多く搭載された。
一方、タイトーのサウンドチームZUNTATAの石川勝久は、同時発音数3音のYM2203と比べるとYM2151は高価だったため、扱う機会が限られていたと2024年のファミ通とのインタビューの中で話している[1]。